【コラム】ふんどしの種類〜「ふんどし=お尻が丸出し」という誤解〜

使用)マツリズム画像2
(感謝!画像提供:一般社団法人マツリズムより)

「ふんどし」と聞いて、皆様の脳裏にパッと思い浮かぶのは、お祭りの時に男性たちがしている、お尻の部分を締め上げたり、お尻が丸出しのTバック状になった、あのふんどし(六尺ふんどし)ではないでしょうか? そのため、「ふんどしを着用する」と聞くと、「え!?あのお祭りの??」と抵抗を示す女性も多いかと思います。けれども「ふんどし」にはいくつか種類があり、お祭りで見かけるねじねじの締めこみふんどしは、お祭り(神事)の際のコスチュームで、非日常に位置付けられるものなのです。
六尺締め方
六尺ふんどしの着用方法

では、パンツ文化が入ってくる戦後以前、下着として当たり前に着用されていた頃の「ふんどし」には、どんな種類があったのでしょうか? 代表的なものは「越中ふんどし」や「もっこふんどし」といって、お尻をふんわりと優しく包むタイプです。締め込みもせず、Tバックのように大きくお尻を露出するものでもありません。着用の仕方もお腹の前か腰の横で蝶々結びをするだけで簡易的です。
「越中ふんどし」は、昔から常用下着として活躍してきました。1メートルほどの布の端に紐をつけたお尻をふんわり包むタイプで、とてもシンプル。洗濯も着脱も楽ちんです。お腹の部分が二重になるので温かいという利点があります。
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「もっこふんどし」は、越中ふんどしの前垂れがないものです。紐パンツのようなイメージで、50センチくらいの布の両端に紐が通してあり、ウエストの片側の横で結びます。外出時にジーパンの下にはいても違和感がありません。
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そして昨今、「和モダン」という言葉に代表されるように、日本の伝統的な文化を新しい視点でとらえ直そうという潮流が洗われています。その波は、ふんどし業界にも押し寄せているようです。
特に女性たちがふんどしに注目しています。新しく進化したおしゃれなふんどしは、「越中ふんどし」や「もっこふんどし」を現代風にアレンジしたもので、つけるのも簡単。お手洗いでの取り扱いも簡単で、何より体を締めつけないというメリットがあるのです。越中ふんどしももっこふんどしも体を締めつけないゆるゆる感が受けて、就寝時のリラックスウェアとして人気です。特に人気があるものは天然素材でおしゃれの要素も加わったふんどしです。
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いつどのようなシーンでつけるかによってデザインを選んでみると良いかもしれませんね。
可愛いパンツやセクシーな勝負パンツなど、下着を選ぶ選択肢の中に、おしゃれなふんどしを加えてみるのはいかがでしょうか?